「マネジメント 基本と原則」#2 公的機関の成果

<#2 公的機関の成果>

「マネジメント 基本と原則」の要約を各章ごとにまとめています。

要約
公的機関は、すべて経済活動が生み出す余剰によってコストがまかなわれている。
<公的機関成功の条件>

①「事業は何か、何であるべきか」を定義する。
② 定義に従い、明確な目標を導き出す。
③ 活動の優先順位を決める。
④ 成果の尺度を定める。
⑤ 自らの成果についてフィードバックを行う。
⑥ 目標に照らして成果を監査する。

行政組織において、唯一の規律は分析と監査である。
公的機関に必要なことは、自らに特有の使命、目的、機能について徹底的に見当することである。
総論
公的機関の問題の根本は、コスト意識の欠如にあるのでなく、成果をあげられないことにある。

企業は顧客を満足させることによって支払いを受けるが、公的機関は予算から支払いを受ける予算型組織となる。予算に依存することは、誤った方向づけになる。

公的機関のマネジメントに必要なことは、自らに特有の使命、目的、機能について徹底的に見当しなければならない。

公務員として働いたことがなかったので、成果に対する対価をもらうという民間にいると当たり前のことが通じない世界ということが理解できた。自らの使命、目的を設定するところからスタートするところに公的機関のマネジメントの難しさ・楽しさがあると思うが、やりたいかといわれるとNoだなと思ってします。民間の仕事に染まってしまったのだろう。

<著書紹介>

感銘を受けた著書を紹介

マネジメント 基本と原則
 発売日 2001年12月
出版社 ダイヤモンド社
内容 ドラッカーが自らのマネジメント論を体系化した大著『マネジメント――課題、責任、実践』のエッセンスを、初心者向けに一冊にまとめた本格的入門書。本書は、マネジメントの仕事とは実践であり、成果を出すことであると明確に規定する。そして、そのためにマネジメントが果たすべき使命と役割、取り組むべき仕事、さらには中長期的に考えるべき戦略について、具体的に解説する。組織で働く人に、新しい目的意識と勇気を与える書。

ピータードラッカーの「マネジメント 基本と原則」の要約を以下で紹介してます。日本語と英語でまとめているので是非ご覧ください。

0.序論

  1. 企業の成果
  2. 公的機関の成果
  3. 仕事と人間
  4. 社会的責任
  5. マネジャー
  6. マネジメントの技能
  7. マネジメントの組織
  8. トップマネジメント
  9. マネジメントの戦略

<経済人物紹介>

私が、著書を通じて思想や人物像に感銘を受けた経済にかかわりをもつ人物を紹介

項目  説明
名前 ピーター・ドラッカー(Peter Drucker)

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生まれ 1909年11月19日 オーストリア・ウィーン生まれ
死没 2005年11月11日(95歳没)
職業 経営学者、社会学者
出身校 フランクフルト大学
 著書 『経済人の終わり――新全体主義の研究』 1939年
『現代の経営(上・下)』1954年
『マネジメント――課題・責任・実践』1974年
『イノベーションと企業家精神――実践と原理』1985年
・・・etc その他多数の著書あり
思想・人物像 ユダヤ系だったドラッカーは、ナチスの勃興に直面し、古い19世紀的ヨーロッパ社会の原理が崩壊するのを目撃し、危険を悟りイギリスを経てアメリカに家族とともに逃れた。

そこで彼が目にしたのは20世紀の新しい社会原理として登場した組織、巨大企業だった。彼はその社会的使命を解明すべく、研究対象となるアメリカ大企業に協力を呼び掛けていた。

ドラッカーは著書『マネジメント』で、従来の全体主義的な組織の手法を改め、自律した組織を論じ、 前書きにおいて「成果をあげる責任あるマネジメントこそ全体主義に代わるものであり、われわれを全体主義から守る唯一の手立てである」と述べている。

またドラッカーの思想は、組織や企業経営の分野にとどまらず、個人のプロフェッショナル成長の分野にも及んでいた。いわゆるナレッジワーカーが21世紀のビジネス環境で生き残り、成功するためには、「自己の長所(強み)」や「自分がいつ変化すべきか」を知ること、そして、「自分が成長できない環境から迅速に抜け出すこと」を勧めていた。新しい挑戦こそが、プロフェッショナルの成功に貢献すると主張していた。

余談だが、ドラッカーには、日本の古美術コレクターとしての側面もあり、自身により「山荘コレクション」と名付けられている。

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